Gemini Deep Researchで出典付きの比較表を作るときは、調査対象、対象期間、比較項目、優先する情報源を先に決めます。生成された調査計画を直してから実行し、最後に表の各主張をリンク先の原文と照合します。引用リンクが付いているだけで、そのセルの内容が正しいと決めないことが大切です。
完成させるのは「候補3件の比較表」と「根拠を確認した記録」の2つです。比較表だけを急いで作るより、採用する条件と未確認の条件を分けた方が、次に調べる項目を決めやすくなります。
公式資料の確認日:2026年10月29日。依頼文と照合票は練習用です。Geminiでのリサーチ実行・性能比較・所要時間の計測は未実施です。
Deep Researchと通常の質問を使い分ける
「この文章を短くして」のように材料が手元で完結する作業は、通常の会話から始められます。一方、複数サービスの対応環境や公開仕様を集め、根拠をたどれる比較表にしたいときは、Deep Researchで対象を整理して調べる方法が候補になります。
Google公式では、Deep Researchは調査計画を作ってからレポートを生成する流れです。利用にはログイン等の条件があり、日ごとの調査回数や同時実行にも上限があります。詳しい条件はDeep Researchの公式ヘルプで確認してください。この記事では固定の利用回数や料金を前提にしません。
比較テーマは、最初は候補3つ、項目4つ程度に絞ります。「すべてのAIサービスを比較して」では、各社の似た機能名や対象プランが混ざりやすくなります。候補を選ぶ基準そのものが未定なら、先に通常の質問で比較項目の候補を出し、自分の用途に必要なものだけ残します。
調査対象と期間を指定する依頼文
Gemini Deep Researchに調査対象と期間を指定するときは、「最近」だけで済ませず、いつ時点の仕様かと、いつ公開された資料を使うかを分けます。以前公開された公式資料でも現在の仕様を説明していることがあります。公開日だけで機械的に捨てるより、古い資料を使う場合の説明を求めるほうが確認しやすくなります。
目的:小規模チームで使うサービス候補を比較し、追加確認が必要な点を整理したい。
対象:[サービスAの正式名称と公式URL]、[B]、[C]の3件。
基準日:[YYYY-MM-DD]時点。
主に調べる資料の公開期間:[開始日]から[基準日]まで。
期間外の公式資料でも現在有効な仕様を説明している場合は採用してよいが、
公開日、更新日、採用した理由を記載する。
比較項目:対応OS、日本語対応、ファイル取込形式、チームでの共有条件。
優先する情報源:公式ヘルプ、公式仕様、公式の更新履歴。
第三者記事は補助情報に分け、公式情報で確認できないことは「未確認」とする。
対象プラン、地域、ベータ機能などの条件を各項目に付ける。
まず調査計画を作り、調査開始前に確認できる形にしてください。
候補名が似ている場合はURLも渡します。「無料で使えるか」を比較するなら、試用期間、恒久的な無料枠、特定機能の回数上限を別項目にします。「日本語対応」も、画面表示、日本語の入力、出力の品質では意味が違います。後から表を整えるより、この段階で言葉の意味をそろえるほうが修正量を抑えられます。
Gemini Deep Researchの調査計画を修正してから開始する
公式の手順では、Deep Researchを選んで依頼を送ると調査計画が作られ、開始前にEdit planから変更できます。調査に使うソースも確認してください。Google検索以外の連携資料を含める場合は、その資料が今回の目的に必要かを判断します。Webの公開仕様だけを比較する練習なら、個人のメールや社内資料を追加する必要はありません。
計画が出たら、次の4点を読んでから開始します。
| 確認する点 | 問題の例 | 修正の方向 |
|---|---|---|
| 対象 | 別製品や旧製品が混ざる | 正式名称とURLを指定し直す |
| 期間 | 過去の発表だけで現在の機能を判断 | 基準日と更新履歴の確認を追加 |
| 比較条件 | 個人無料版と法人版が混在 | 対象プランをそろえるか欄を分ける |
| 出典 | レビューサイトだけを調べる | 公式資料を優先する工程を追加 |
調査計画を次のように修正してください。
対象は最初に指定した3サービスのみです。
対応OSはWeb版とデスクトップ版を区別してください。
料金の安さではなく、指定した4項目の利用条件を比較します。
公開日が不明な資料は、確認日を記録し「公開日不明」と表示してください。
公式資料で確認できない項目を推測で埋めない工程を加えてください。
計画の修正は、すでに完成したレポートの文字修正とは異なります。対象や調べ方の抜けを見つけたら、可能な限り調査開始前に直します。開始後に目的を変える必要が出た場合は、元の調査と条件が違うことを記録し、比較結果を混ぜないようにします。
出典付き比較表に必要な列をそろえる
レポートができたら、文章の結論だけで判断せず、使いたい比較表の形にまとめます。各セルの根拠が分からない表は、そのまま仕事に使うには確認しづらい状態です。
調査結果を次の2表に整理してください。
表1:サービス名、比較項目、確認できた仕様、対象プラン・条件、出典ID。
表2:出典ID、公式ページ名、URL、公開日または更新日、確認日、
その出典が支持している主張。
一つの出典がすべての比較項目を支持するとはみなさないでください。
不明な項目は「未確認」、適用しない項目は「対象外」に分けてください。
比較表の1行は、たとえば「サービスA/CSVの取込/利用可能/個人の有料プラン/出典S01」のように、仕様と条件を分けます。これは記入形式の例で、実在サービスの仕様を示すものではありません。
たとえば「CSVを扱える」と書かれていても、アップロードできる、読み取れる、編集できる、書き出せる、は別の機能です。「対応」という短い言葉にまとめず、何ができるのかを動詞で書きます。表の長さより、判断に使う条件が残っていることを優先します。
比較表の10主張を原文と照合する
10主張の照合票CSVを用意しました。これは記入用の空欄で、Geminiの出力や採点結果は入っていません。レポートから重要な主張を10個選び、リンク先を実際に開いて記録します。
判定は「支持」「部分支持」「不支持」「確認不能」の4つに分けます。「一部の有料プランで利用可能」とある資料に対し、表が「利用可能」とだけ書いているなら部分支持です。対象プランを補えば使える情報になる可能性があります。リンク切れやログインが必要で確認できない場合は、内容を想像して合格にしません。
| 点検項目 | 原文で確かめること |
|---|---|
| 数値 | 桁、上限、対象期間 |
| 単位 | 件・人・月・ファイルなどの単位 |
| 条件 | 個人/法人、地域、プラン、ベータ対象 |
| 日付 | 発表日と提供開始日、資料の更新日 |
| 否定・例外 | 「非対応」「一部のみ」を落としていないか |
10件すべてを一度に修正依頼する前に、どの誤りが多いかを見ます。プランの混同が多いなら、調査依頼の条件が曖昧だった可能性があります。リンク自体が違うなら、表の体裁を整える前に出典の対応関係を直します。
古い資料や出典のない主張が混ざったら
期間外の資料を見つけたら、直ちに誤りと決めず、現在の公式資料で同じ仕様が確認できるかを調べます。旧仕様しか見つからない場合は、基準日時点の現行仕様として表に載せないようにします。
比較表の項目[項目名]を見直してください。
出典[URL]は対象期間外で、現行仕様と判断できる根拠が不足しています。
基準日時点で有効な公式資料を探してください。
見つからなければ「未確認」に変更し、推定値は残さないでください。
修正した行だけを、修正前・修正後・理由の3列で示してください。
長いレポート全体をもう一度作らせる前に、問題のある行と根拠を絞ります。修正後の表では、新しく追加された主張も確認対象です。「修正しました」という返事だけで照合を終えないようにします。
保存と次回更新のために残すもの
依頼文、実行日、選んだソース、調査計画、完成レポート、照合票を一組で保存します。公式ではレポートのコピーやDocsへのエクスポートが案内されています。共有する前に、レポートに含まれる資料名や共有先を確認してください。
調査時間は必ず一定ですか? 内容と環境に依存します。本稿では実測していないため、完了までの時間を保証しません。開始・終了時刻を自分の記録に残すと、次回の予定を立てやすくなります。
出典付きならすべて信用できますか? 出典があっても、原文が主張を支持していないことがあります。比較の意思決定に使う数値や条件は、優先して原文を確認します。
通常の資料添付や文章修正から始めたい場合は、Geminiの使い方も参照してください。ここで用意した依頼文と照合票は実行前の教材であり、調査精度の比較成績ではありません。

